L'histoire du monde : collationnee et corrigee sur plusieurs vieux exemplaires Latins, tant imprimez qu'escrits à la main ; & enrichie d'annotations en marge, seruans à la conference & declaration des anciens & modernes noms des villes, regions, simples, & autres lieux & termes obscurs comprins en icelle | ||||||||||||||||||||||
大プリニウス 『博物誌』 Caius Plinius Secundus (AD23-79)、通称・大プリニウスの博物誌のフランス語訳で、1566年にリヨンで出版されたもの。著者は古代ローマの政治家・軍人で、博物学者としても知られる。文人で政治家の Gaius Plinius Caecilius Secundus (AD61-112)は、小プリニウスと呼ばれ、著者の甥にあたる。 2000の書物から集めた20000項目を記した本書は、紀元1世紀における知識を全て詰め込んだといっても過言では無い大百科全書といえるべきものであり、その後の博物学書の多くに引用されている。本書は、友人であり、後に皇帝ともなった Thitos に献じられたという。 当図書室所蔵のフランス語訳本では、もともとラテン語で全37巻あるものが、v. 1とv. 2の2巻に収録されている。全体をみると、薬剤、植物等にかんする巻が多い。第33巻からは金属、銅、絵画、石、宝石という構成になっている。動物の項は、Aristotle の『動物誌』を、植物の項は、Theophrastus の『植物誌』を参照しているという。そのほかは、さまざまな書物で読んだものや聞き書きしたものがほとんどであるらしく、奇怪な記述も多いが、その点こそが後世の人々にとっては魅力的である。著者は、ウェスウィウス山(イイタリア南部、ナポリの近郊にある火山。標高1,281m)の調査に出かけ、火山の噴火によって亡くなったと伝えられている(一説では道中で病死とも)。 《構成》 第1巻 2巻目以降の内容 第21巻 花と花輪 第2巻 宇宙・気象・地球 第22巻 草木類の重要性 第3~6巻 地誌 第23巻 植栽樹からとれる薬剤 第7巻 人間 第24巻 森林樹からとれる薬剤 第8巻 陸棲動物 第25巻 自生植物、植物の価値 第9巻 水棲動物 第26巻 分類したその他の薬剤 第10巻 鳥 第27巻 その他の草木の種類と 第11巻 昆虫 それらから得られる薬剤 第12~13巻 樹木 第28~30巻 動物から得られる薬剤 第14~15巻 果樹 第31巻 水棲動物から得られる薬剤 第16巻 森林樹 第32巻 海棲動物から得られる薬剤 第17巻 植栽樹 第33巻 金属 第18巻 穀物 第34巻 銅 第19巻 繊維植物・菜園植物 第35巻 絵画・画家 第20巻 菜園植物からとれる薬剤 第36巻 石 第37巻 宝石 なお、日本語による全訳が出版されている(プリニウス著; 中野定雄 [ほか] 訳 『プリニウスの博物誌』 雄山閣出版 1986)。 |
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